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最近の景気 (2010年10月)

最近の景気
一年前に比べ落ち着いて来ました。
当然、売上げも落ちて先々の不安もあります
最近、社内的にも少し落ち着き
同業者等の周りを見渡しても良い情報は殆ど無い
知り合いの経営者からも前向きな話も殆ど聞け無い
愚痴めいた言葉ばかり、、、、、、です。
私もそうですが、今の経営者は将来に悲観的に成ってしまう
まぁ
今の現状では仕方ないかも?守り以上の事が考えられ無い。
最近まで日本の景気が多少良いと言っても
中国等の新興国による景気の上向きに負んぶに抱っこ
本来の日本の自力景気では無い
中国と揉めても完全な白旗を振りながらの弱腰外交
田舎の下請けまで還元され無いままの景気の推移
当方は
昨年から最近まで前向きに進めてきたこと自体
良い客先に世話になっている事を実感させられます。
それでも現状、、先々も、、、
日本で製造業の空洞化が確実に進んでいます。
(製造業だけの問題では無い、日本経済全体に言える事だと思います)
① 最近の極端な円高により製造業の先の見込みが立てられない。
   (今時の政治=国内重視の今の政治では如何にも成らない)
② 新興国が技術面でも成長し日本に負けない様な力を付けて
   来ている。
   (最近、当方の様な田舎の弱小企業にも中国企業から売り込みの 
    メールが月3件位入って来ています)
③ 海外ブランド(韓国等)が国際市場を日本以上のシェアを持ち力を
   付けて来ている。
   日本ブランドの力のあった時代は良かったが、、、、、、
   これまで、日本の製造業は恵まれすぎだったと思います
   この先、日本ブランドだけに頼った製造業は??
   (携帯電話の世界で日本メーカーは日本市場のみ見て来たが
    サムソン等は世界市場を意識して製品開発を進めて来た事が
    現在に至る最大の分岐点だと思います)
④ 新興国の景気に依存した、最近の他力本願的な日本の景気の非弱さ
   日本は高齢化等で市場が狭まり仕方が無いかも知れませんが
   ③の事を考えると、これまでの方向性が違ってた事に成ると思います。
⑤  韓国や中国と、欧州や東南アジア等との諸外国とのFTA締結
   日本は現在、国内農業を守る為まともなFTA締結が出来ていない
   置き去り日本の製造業は海外現地での輸入関税がネックと成り
   来年以降、日本国内製造業は落ちる可能性大、、、、
   この先、私ら日本の製造業は、
   このFTA問題が一番のネックと成ると思いますが、政治は動かない。
これまでの様な
国内にしか目が向かない保守的な日本の政治に対し
世界は、明らかに国ごとの国際社会での競争と成って行きますが
世界の中での日本の、FTA問題.法人税の問題.空洞化問題.円高等
これまでの政治では先送りだけで何も解決されていない
本当に待った無しの状態である筈ですが
私ら日本国民も、良き時代の延長線でしか物事が考えられない
ボケており、先々日本と言う国の埋没は避けられない様に感じます。
そこで
日本より先に自国の製造業の空洞化が進み
今の日本から見て先輩である、台湾企業はどうして来たのか?
11年前から数年間取引きを行い現在でも付き合いがある
携帯電話の電子部品関連の台湾製造会社で
今では、台湾の金型協会理事で台湾株式の上場企業でもある
台湾の社長に訪日の際に久しぶりにお会いしました。
その台湾企業とは
取引き当時、付き合いの中で学んだ事は
日本にしか無い、約束手形等の考え方の長所と欠点
日本と華僑的な償却についての考え方の違い等
自分なりに台湾華僑の経営手法を勝手に学んで
現在、プラコー経営に私なりにミックスして生かしています。
(当時、タイランドにて台湾華僑とも付合いをしていました)
台湾は昔から自国に資源が無く、自国に市場も少い
中国が開放路線を取っていく過程で
積極的にグローバル化を進めて中国(大陸)に進出して
現在、フォックスコンの様に中国最大の製造企業となっています。
日本メーカーは逆に何時までも島国根性的な閉鎖的考え方で
自国に多少の市場があった為に日本市場に重きを置いて来ました。
現在の日本メーカーは国際市場での競争に遅れを取ってしまい
弱電関係の国際市場では
韓国サムソン等に世界市場を奪われ遅れを取ってしまい
この先の日本ブランドの存在価値自体が危うくなっています。
これまで日本企業(メーカー)は日本市場を重視し
『 日本でヒットすれば海外でも売れる 』
国際市場を軽視し自惚れた勘違いをしてして来たと思います。
国際ユーザーの意向よりメーカー身勝手な商品作りの結果
国際市場での孤立を招き国際競争力をどんどん落としている。
私は、これまでタイランド訪問時
時々、現地デパートの電化製品売り場に行って
多少ですが世界の中での日本製品の実力(価値)を見てきました。
10年前の電化製品売り場(テレビ)は
パナソニックやソニーのテレビが単独の売り場ブースでした。
現在
サムソン、LG、フリップスが単独でのブースがありますが
上記、日本の2社は
5年以上前から、協同で一つの売り場ブースと成って
単独ではありません (それだけ売れていないと云う事です)
この現実があっても
日本人は一時の日本神話(ジャパニーズNO.1)?を
最近まで信じ続けて
国際市場の中での競争の遅れを現実として受け止め無い
(何が悪いのか?日本人は世界の中での日本を理解していない)
現在、国際市場の中で日本製品は孤立しつつある現実
そして
日本と云う国自体が、身勝手な発想(感覚)から孤立して行く現実
日本に昔からの伝統的な空想である神風的感覚を期待した
困った時の神頼み、、、、、でしか無い状態 (現実)であれば
この先、しばらく国際競争の中で日本は落ちて行く様に思います。
当社は昔
上記の台湾メーカーとも取引きの経験もありますが
いくら田舎の末端の下請け業であって
実行出来なくても、目線と方向性はグローバル化しか無い様です。
しかし、田舎の弱小企業が何が出来るのか全く解りません。
10年位前までは小企業であっても海外進出が盛んで
地元新聞にも○×企業が中国等に進出したとの記事を多く見ました。
しかし
現在、これだけ空洞化と言われながら
新聞記事に海外展開の記事が載っているのは
メーカーと大手企業ばかりで
中小企業の新たな進出記事は余り見かけません
新興国が力をつけて下請け的な製造業は地元で補える様に成り
今更
海外に出て、ノンビリと時間を掛けて育てて行く様な
日本からの新たな小規模の製造業等の進出の必要性が無くなった。
また
日本の中小企業の体力が落ちて海外まで手が出せない。
やはり
製造業の世界では新興国も力を付けて来ており
メーカーは海外の地元調達で済む様に成って来ている様に思います。
現在
当社のグループ会社がタイランドに2社あります
お陰様で活発に仕事をさせて頂いております。
特に鋳物工場設備関連商社である、タイPKTテクノは
今年7月に 代表者の若返り(36歳)を行い
35歳前後の社員が殆どで新規一転活発に受注活動を行い
タイランド国内の受注も好調ですが
最近目立つのは
インドネシアからの工場設備の受注が活発化しております
日本国内の空洞化が進み
皮肉な事に
その受け皿として海外での生産設備増強が進んでおり
しばらく、この状態が続きそうですが、、、、、、、
私は日本の製造会社の社長でもあります
今の日本の現状を捉えて、整理し先々を考えた時
当然、皮肉なものを感じながら、大きな不安を感じてしまいます。