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タイ洪水 11月19日 現在(終息)

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タイ洪水11月19日 現在

バンコク周辺は多少の不安はあるものの

アユタヤ辺りから バンコクにかけて

多い時で1.5m強あった水が

足元辺りまで水位が下がった処もあるとの事で

当方の工場は、

ギリギリセーフ?大した設備被害は無いですが

今回の洪水も終息に向かっています。

私の知り合いの会社も含め

今回の洪水で被害を受けられた方々には

御見舞いを申し上げます。

今回の洪水で私が感じたことは

今回は特別ですが

毎年雨季の終わりの10月頃に成ると

洪水でバンコク等が危ないと云った話は

ほぼ毎年言われていたことで

今回はそれが現実に成ってしまったと云う事です。

現に海から100km離れたアユタヤ地区の

古い農家等は、家の作りが2m以上の高床式

その床下に小さな船が括りつけてある家を見て

昔、どうして田んぼの一軒家に船を置いて在るのか

疑問に思い 現地の日本人に質問し理解していました。

今回

多額の設備投資をした日系企業の面々は

深刻に受け止め悲壮感が漂い

タイ人は洪水にもめげず逞しささえ感じました。

結論は

日系企業は何十年に一度の想定外

タイ人側はもともと危機感を持っており

想定内と云った印象を受けます。

そこで今回の洪水の終わり頃から言われた

キングスダイク と云う言葉が入る様になりました

キングスダイクとは

1980年代にタイの国王(ラマ9世)が指示された

アユタヤから バンコクの東側に洪水時の水の抜ける

通り道を確保しバンコクへの洪水を防ぐものでした

タイの国王は当時から

この通り道を確保するよう指示をされていましたが

皮肉にも

タイの経済成長と共にバンコクの都市化が進み

洪水時の水の排水通路周辺が

市街地と成り工場が点在して行き

東西に走る道路等の盛土が防波堤と成り

水を遮り排水を止める形で流れない

そして近年キングスダイクの

ほぼ真ん中に新しい空港(スワンナブーム)を作ってしまい

バンコク市内から空港への通り道のハイウェイが

洪水をせき止める防波堤の役目を果たし

尚更バンコクの上部に来た水が

はけなくなり被害を大きくした感はあると思います。

要は経済が発展し物欲が

今回の被害を尚更大きくしたとも言えると思います。

今回 タイの現国王(ラマ9世)の御言葉で

王宮を守る為に特別の事はいらない

その前に被害にあった国民を助けよ

そして、水は自然に流れるに任せよ

 タイの王様は

現在、海外亡命中のタクシンが首相時代に

物欲ばかりを求めては 人は真に幸せには成れない

人に必要なのは豊かな国土と自然である

人は自然の中にあり、もっと自然を大切にせよ

と言ってタクシン元首相を諌め訓示されています。

そして王様は

水を人間が制御出来るはずがない流れに任せよ

キングスダイクはタイの自然を愛し自然との調和を重視した

タイの現王(ラマ9世)の哲学的考えであったと云う事で

今回の洪水

自然を無視して 森林破壊を行い 都市化が進み 自然に逆らった

人が齎した現代社会がもたらした災害であると云えると思います。

私も 現在の経営自体が完全な物欲競争の世界です

最近の私 年齢のせいか

自然を見直し真の幸せとは何かを考える事があります。

*写真①~③ 11月17日バンコク北東の郊外の様子で

之でも数日前までは車も通れなかった地区です。